アクリル絵具
６月も後半に入り、梅雨真っ盛りといった空模様。アトリエの入る建物の角に咲いているガクアジサイも、そろそろ見納めでしょうか。
ガクアジサイは、中心の小さなツブツブ状の部分が本当の花で、周りの大きな花びらに見える部分はガク（萼、装飾花）なんだそうです。
この写真は中心の花の部分が咲き出したガクアジサイ。この部分が咲ききると、花の時期も終わるのだそうです。
さて、受験部で扱う絵具には様々な種類があります。その中でアクリル絵具は「水性なのに、乾燥すると耐水性になる」という面白い性質を持っています。
いくらでも塗り重ねがきくので、形や色を試行錯誤しながら直すことができる、便利な絵具です。しかも、水性なので油絵具のように乾燥に時間がかかることもありません。
このアクリル絵具、全ての色が不透明な性質を持つ「アクリルガッシュ」と、色によって透明、不透明の両方の性質を持つバニーコルアートの「リキテックス」やホルベインの「アクリラ」といった２つの種類に分けられます。
こちらがアクリルガッシュ。もともとポスターカラーの代用品で、あざやかな発色とムラの無い平塗りができるのが特徴です。
こちらがリキテックス。絵具に粘り気が強く、油絵のような重厚なタッチや塗り重ねによる透明表現などが可能です。
絵具としての表現の幅は、リキテックスやアクリラの方が広いと思うのですが、その分コントロールが難しい側面もあります。多少上級者向けの絵具かもしれません。学生達に聞いてもアクリルガッシュの方が使いやすいとの答えが多く返ってきます。
何はともあれ、絵具の性質を活かした表現を見つけていくことがまずは大切だと思います。