コラグラフ実習

2017年11月6日

2月も中旬。今日は武蔵野美術大学の入試最終日。私大入試もあと少しです。

基礎科とすでに入試を終えた3年生のうち希望者は現在、コラグラフに取り組んでいます。

コラグラフとは台紙に色々なものを貼付けてそれを版にする版画のことで、銅版画での腐蝕のような工程が無いため手軽に取り組むことができます。

授業の最初に版画の4つの版式について説明しました。
版式についての説明

ハガキ大の台紙に持参した様々な素材を貼付けていきます。版ができたら水性塗料を表面にスプレーします。
色々なものを貼付けて版を作ります

凸版での刷り。ローラーで表面にインクを付けてバレンや手のひらを使って刷ります。小学生のときにやった紙版画や木版画と同じ原理です。
凸版での刷り

凹版での刷り。歯ブラシを使ってインクを詰めていきます。このあと、寒冷紗で表面のインクを拭き取り、エッチングプレスを使って刷ります。銅版画や塩ビ版でのドライポイントと同じ原理です。
凹版での刷り

版画用紙は柔らかくするために事前に水で湿らせています。刷り上がった作品は乾かないうちにベニヤ版に水張りして、乾燥で波打たないようにします。
刷った後は水張りします

刷り上がった作品たち。手軽な版画とは言え、インクの詰め方や刷りに工夫することで複雑な表情を見せてくれるので、生徒達も驚きを持って制作していました。
刷り上がった作品たち