論述の内容をコラージュの手法で表現しよう!
近年の美大の受験では、設問に対して絵を描いて表現するだけでなく、論述と造形を組み合わせて解答する課題も多くなってきています。問題解決の方法を、さまざまなアプローチで示していける能力が問われているのだと思います。
夏期講習会では武蔵野美術大学基礎デザイン学科の2022年度入試の問題をアレンジして、論述とコラージュという形の課題に取り組みました。
課題文は「今、あなたがもっとも熱中しているものは何でしょうか。その魅力を人に伝えるとしたら、どういうポイントが挙げられるか、人にどういう影響を与えられるかを考え、論述しなさい(400字以内)。また、その論述に表題(20字以内)をつけ、その内容をコラージュの手法を用いて、表現しなさい。」
論述してからコラージュを制作するようにも読めますが、同時進行、あるいは先にコラージュを制作してから文章を書いても良いことにしました。
【重なるリズム】ceroというダンスミュージックグループの楽曲から感じた「層と円と水」をイメージして制作しました。
【美術が作りあげる私】日々の制作活動を「自分探し」のプロセスとして捉え、それによって自分の魅力を他者に伝えることができるようになるというメッセージが込められています。
【非日常を話す「クトゥルフ神話TRGP」】ゲームの世界観を立体作品でビジュアライズしました。会話によって成立するロールプレイングゲームがあることを初めて知りました。
【かわいいって最高!】「日々の生活で荒切った心は自然と可愛いものを求める」という命題のもと、自分にとっての「かわいい」を表現しました。
【キングヌーの不思議な魅力】音楽バンドのキングヌーの心躍らせる中毒性のある曲調や、美術的センスの高さを、実際に使われているロゴやキャラクターを埋め込んでまとめました。
講評会はプレゼンテーション形式で行ったのですが、個々人の内面に切り込むような話も出て、一人ひとりがどのような思いで日々制作しているのか知る手がかりとなる、大変意義深いものとなりました。
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