ボールペンデッサン(中学生美術科)

中学生美術科では、9月に「デッサン集中月間」として、「鉛筆グラデーション」「透視図法講座」「ボールペンデッサン」に取り組みました。それぞれに「鉛筆の色の階調を増やすこと」「立体的なものの見方を身につけること」「タッチ(筆致)による立体表現を体験すること」を目標にしました。今日紹介するのは「ボールペンデッサン」です。

最初に、16世紀の画家「アルブレヒト・デューラー」の画集から、二つの図版を選んで模写します。輪郭線はコピーからのトレースですが、立体を表す線のタッチは、図版をよく観察しながらボールペンでつけていきます。

お手本のデッサンです。最初に丸い器(二重聖杯というのだそうです)で練習してから、騎馬人物に挑戦します。

生徒たちは最初「楽勝!」くらいの気持ちで始めるのですが、実際にやってみると、線の長さや向き、重ね方によってすごく複雑に成り立っていることに気がつき、だんだんと眼差しが真剣になってきました。日頃使い慣れない「ボールペン」という消せない素材というのも緊張感を生むことに繋がっていたようです。

中学生美術科ボールペンデッサン「ニンニク」

模写が終わった後に、ニンニクをモチーフにデッサンしました。練習のクロッキーは鉛筆でも良いことにしましたが、本番は最初からボールペンで描きました。頑張りすぎて黒くなってしまったり、タッチの方向をうまく捉えられなくて、立体感が弱くなったり、試行錯誤はありましたが、何枚も挑戦したことで、少しタッチと形態、そして明暗の関係がわかってきたようです。

これから経験を活かして、幾何石膏像を使った単純なモチーフと、工業製品による少し複雑なモチーフの静物デッサンを2回描いてまとめになります。段階を踏んで学んだことをどうにか自分の中で統合してくれればと思います。


作品画像などはFacebook、Instagram、Twitterでも公開しています。
ぜひ、フォロー、いいね!をよろしくお願いします。